血の記憶





なんだ、これ……?


不思議に思った俺の手にも落ちる。


パタパタ パタ


何度も何度も


あぁ、そうか。


泣いてるんだ、俺。



「……っ、だっせぇな…。」



でも今日だけは


今日だけは菜央のことで泣いても許されるだろ?


だって今まで泣かなかったんだ。


違う。


泣かなかったんじゃない。


信じることが出来なくて泣けなかったんだ。


目を覚ましたらいつも通りの日々が待ってるって。


信じてたんだ。


心のどこかで―――――――。


それでもやっぱり真実は残酷で。


俺の夢はあっさり打ち砕かれて。



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