血の記憶





大丈夫、大丈夫。




私は慣れた手つきで震える体を抱きしめ、ベッドの上で丸くなる。


寝ると夢を見て飛び起きるのはほとんど毎日のことだった。



しばらくするといつものように震えが収まった。


もう、こんなに毎日の様に見ている夢だからいい加減慣れて欲しいものだけどやっぱりそう上手くはいかない。


いつまでたっても過去に怯えている。





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