君が嫌いで…好きでした

午前中の授業が終わり、お弁当を持って今日は屋上に向かった



外に出るとやっぱり気持ちいい
不安とか色んな事を忘れさてくれそうなほど

本当に何もかも忘れさせてくれたらいいのに…


私1人心の中でそんな事を思いながらお弁当を食べた


湊「それにしても今日も疲れた…やっぱりサボれば良かったな」


奏叶「んなこと言ってほとんどサボらないじゃんか。千菜もあんな事言ってたわりにちゃんと出たね」


湊「意外と真面目ちゃんだな」


ゴロンと寝転ぶ湊


湊「すげー空」


奏叶「寝るのかよ」


湊「かなと千菜も寝てみろよ。すげー気持ちいいぞ」


躊躇う私を置いて奏叶も湊の隣に寝転んで空を見上げた


奏叶「本当だ。空が凄いきれい。千菜!千菜もおいでよ」


湊「持ったいねーぞ」


2人に誘われて私も羨ましくなって寝転んでみた


千菜「綺麗…」


湊「だろ?」


奏叶「気持ちいいねー」


見慣れている空のはずなのに見方によっていつもと違うように見える
空が遠いような近いような不思議な感覚

こんな空があるなんて知らなかった
それに奏叶と湊が一緒だからこの空は特別な宝物…だな…


湊「なんか青春っぽくね?」


奏叶「お前が青春とか言うのかよ」


青春…私とは無縁だったその言葉がなんだか恥ずかしく思えた


千菜「バカじゃないの…」


湊「でた。千菜の口癖」


奏叶「久しぶりに聞いたかも。照れなくていいのに」


2人には私の気持ちがバレバレみたいで笑いながらからかってきた
今更だけどやっぱり奏叶と湊には敵わない…


でもこの瞬間は私の新しい大切な思い出になった
午後の授業中も窓の外の空を眺めては昼休みの事を思い出していた


そして放課後―…


いつものように奏叶と湊と一緒に靴を履き替えて玄関を出た


湊「あー金がねぇ…」


奏叶「いきなり現実的だな」


湊「今月もうピンチだよ。親父には言えねぇしやっぱりバイトするかなぁ…」


話ながら校門に歩いていく私達
でも私はある人を見つけて立ち止まった


奏叶「千菜どうしたの?」


湊「置いてくぞ」


あの車から出てきた人…


湊「何見てんの?」


奏叶「あれ…あの人って…」


湊「あ、鈴村先生が出てきた」


千菜「凜ちゃんだ…」


車から出てきた凜ちゃん
学校から仕事を終えた鈴村先生が笑顔で凜ちゃんの方に歩み寄っていった


湊「デートか」


奏叶「なんか面白そうだな。いつもやられてるからからかいに行ってやろ」



奏叶…鈴村先生の事まだ根に持ってたんだ…

でも凜ちゃんにも会いたいし…


私達は鈴村先生と凜ちゃんの方に向かった

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