君が嫌いで…好きでした
千菜が着替えている間、奏叶も別の部屋で着替えてキッチンに入り椅子に座った
奏叶「父さんは?」
かな母「もうすぐ帰ってくるはずよ
でも彼女連れてくるなら一言言ってくれてもいいのに。パパもびっくりするわよ」
奏叶「驚くかと思って」
かな母「ふふ、驚いたわよ。
千菜ちゃん…あの子がそうなのね
辛かっただろうに…」
奏叶「うん…でも今は俺が居るからさ」
かな母「一人前に男ぶって奏叶も大きくなったわね」
千菜「奏叶…」
奏叶「千菜着替え終わった?サイズ大丈夫?」
千菜「うん…」
かな母「千菜ちゃん座ってて。もうすぐご飯が出来るから」
奏叶のお母さんが優しく声をかけてくれた
座っててと言われたけど私はそのままお母さんの方に歩み寄った
千菜「あの…手伝います…」
かな母「あら本当?助かるわ。ありがとう」
やっぱり笑った顔がそっくり…
奏叶はお母さん似なのかな…
奏叶「俺も手伝うよ」
かな母「あら、千菜ちゃんの前だからカッコつけちゃって」
奏叶「いつもやってるだろ。いちいちからかってくるなよ」
仲良さそう…
可愛いお母さんだな…
かな母「今日はハヤシオムライスよ。
もうすぐパパも帰ってくるから準備しなきゃね」
私は奏叶と一緒にお皿を出したり盛り付けを手伝った
かな母「千菜ちゃん手際がいいのね」
千菜「家事はよく…やってたから…」
かな母「だと思ったわ。
私ね娘も欲しかったのよ。だから千菜ちゃんが今日来てくれて嬉しいわ」
お母さんの言葉に私は少し恥ずかしかった
そんな風に言われたことないから戸惑ってしまう…
かな母「…実は奏叶から千菜ちゃんの事情聞いてるの。寂しかったでしょ?私の事お母さんだと思っていいからね?」
私の事知っててこんな風に言ってくれるんだ…
お母さんのその言葉が凄く胸に響いた
かな父「ただいまぁ」
かな母「あ、パパ帰ってきたみたい」
奏叶「おかえり父さん」
かな父「いい匂いがするなぁ…って君は誰!?」
千菜「あ、東千菜です…お邪魔してます…」
私が頭を下げると奏叶のお父さんも深々と頭を下げた
かな父「あ、こちらこそ」
奏叶「彼女」
かな父「え!?」
奏叶「ちなみに泊まってくから」
かな父「ええ!?」
かな母「ふふ、いいリアクションね」
奏叶のお父さん…驚いてるけど大丈夫なのかな…
奏叶「驚いた?」
かな父「驚いたに決まってるだろ…
千菜ちゃんだったかな。君の事は息子から色々聞いてるよ。よろしくね」
千菜「はい…」
お父さんも優しそうないい人…
この人達が奏叶の家族…
私がここに居るのもなんか不思議な感じ…
かな母「さ、パパは着替えてきて。ご飯にしましょ?」