君が嫌いで…好きでした
雪兎

*奏叶*


今日も長い長い1日が終わって帰る準備をしていた


「かな帰ろうぜ」


声をかけてきたのは親友の野々村 湊(ののむら みなと)
中学からの付き合いで少し短気な所があるけど根はいい奴


「湊と奏叶が帰るなら私も帰るー♪」


「あーずるい!私も!」


湊「じゃ、皆で帰るか」


毎回こんな感じ
帰る時は大体5~6人になる

自慢じゃないけど俺も湊もモテる
まぁ、どうでもいいんだけどね


チラッと千菜の席を見る


居ない…もう帰っちゃったか……


ガヤガヤと賑やかに玄関に向かった



湊「ラッキー雪やんでるじゃん♪」


「本当だーでもさむーいっ」



こんな寒い中千菜は外で飯食べてるんだよね

……風邪引いてなきゃいいけど



俺は千菜の事を考えながら下駄箱をあけた



奏叶「――――………」



下駄箱の中を見て俺は言葉が詰まった



湊「かな?置いてくぞ」



「かーなと♪ボーッと下駄箱の中見ちゃってどうしたの?」



「なにこれ?雪うさぎだ~かわいい~」



周りの女子が声をあげる


下駄箱の中には手作りの小さな雪うさぎと
小さな手紙と封筒が入っていた


手紙には整った字で『ありがとう』と書かれて、もうひとつ封筒の中を見てみるとお金が入っていた


140円……


考えなくても分かった

千菜だ…
わざわざ返しに来るなんてまじめ…


「え、奏叶なんで嬉しそう?」


「これなんなのー?」


奏叶「んー?秘密」


なんかこんな些細な事でも嬉しく感じるとか…


湊「なにニヤニヤしてんだよ。気持ちわりぃ…」


奏叶「うっせ!」



あーもう…早く明日千菜に会いたい…


< 6 / 139 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop