【完】Sweet☆カカオくん!
今までワイワイと騒がしかった教室が、今ので途端にシーンと静かになる。
クラス全員の目がこっちを向いているのにも関わらず、俺は百瀬達の集まる方へと足を進めた。
「……お前、何ソイツと普通に話してんの。」
百瀬の前に立って、俺はそう言う。
「か、加々尾くん……。」
胸の内が、ムカムカして仕方がない。
激しい苛立ち。
今すぐにでも、コイツを此処から連れ出したい。
何で、ソイツと話してんだ。
ソイツは昨日、お前に触れようとした奴なのに。
お前は、俺のものなのに。
何、パーティーとか歓迎会の話してんだよ。
その日はお前……。
三月十四日のその日は……。
ホワイトデーは……。
『俺といたいんじゃ、なかったのかよ。』