小さなキミと
「涼香好みの長身マッチョ集めなきゃね。
わぁどうしよ。あたし合コンのセッティングなんて初めてだ。何か大人になった気分」


1人で盛り上がる結との温度差が激しすぎて、あたしと世良くんはすっかり置いてけぼり。


「結、あのさ」


「寺井(てらい)に頼んでみようか。アイツ、うちらの中学で一番背高くて筋肉すごかったじゃん。
きっと高校で色んな筋肉仲間とつるんでるんじゃない? ほら、類友ってやつで。
てか、いっそ寺井でよくね?」


何を言い出すんだコイツは。寺井なんてとんでもない。


「あのねぇ、適当なこと言わないでくれる? あたし寺井とは話が噛み合ったためしが」


「冗談に決まってんじゃん、寺井はちょっとぶっ飛んでっから涼香とは合わないって分かってるよ。
あたしが思うに、涼香には年上が合うと思うんだよなぁ」


結、もうやめてくれ。

完全に、話の流れがマズイ方向へ行ってしまっている。


「ねぇ、あたし嫌だから。合コンなんて絶対無理ッ」


「いいじゃーん、行こうよ。あたしも付き合うし、なんだったら世良くんも付けるよ」


「えっ、いやいやオレそういうの無理だから」


結の気まぐれ発言に、世良くんがしっかりと断りを入れた。

そりゃそうだ。


「もー、2人ともノリ悪っ」


ムスッとした表情でそう言った結だけど、諦めたのか興味が失せたのか、

その後結の口から“合コン”に関するワードが出てくることはなかった。

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