きっと、明日も君がすき。
「だけど、なにあの態度。あの無愛想さ。危ない?んなこと分かってるっつーの!」
「…麗ちゃん、」
怒られたのは私だ。
もちろん私の不注意で本当に誰かがケガしていたかもしれないからあぁ言われてもしょうがない。
なのにどうしてここまで麗ちゃんが怒るのかな。
私のことを自分のことのように怒ってくれる麗ちゃんが好きだけど…。
「あの無愛想、絶対自分がカッコイイと思ってんのよ、あの態度むかつく」
あーっと顔をゆがませる麗ちゃんに私はどうしたもんかと肩をすくめた。
「麗ちゃん、あの人知ってるの?」
「知ってるも何も、皆にかっこいいって言われてるじゃん」
「そうなの?」
初耳だ。
「は?言ってたじゃん。体育祭の時も、文化祭の時も」
体育祭や文化祭の時の記憶を思い起こしてみるけれど、そんな話をしたようなしてないような…。
自分のクラスの友達の名前を覚えるだけでも精一杯の私は他のクラスや学年の名前を覚えるなんてできてなくて。
どっかのクラスの誰々がカッコイイ、なんて言われてもそっかぁって全く分からず流れてったからなぁ。
イケメンがいる、なんて話題にしょっちゅうあがるし…。
「…確かに、カッコよかったかも。」