きっと、明日も君がすき。





どれだけ頑張っても、こうして今同じ実習生の立場になっていても。

同じ場所で、食事をすることなんてなくて。

変わらずただ、たまに視界に入れることしかできない。



当然、向こうがこっちを見てくれることもなくて。ただ、合いもしない視線を送るだけ。



あの頃と全く変わらないことが嫌で、もう学食には行かないとその日に決めた。


成長するために



前に進むためにここへと戻ってきたのだからと。



椋野さんは国語の先生と年が近いからか一緒に食べているらしい。


お陰で実習生全員が揃うのは朝と夕方の申し送りの時だけ。



もちろん、結真くんと話すことは、一回もなかった。


……その方がいいのだけど。


「で、先生佐田くんの情報教えて!」




「んー……何が聞きたい?」


「佐田くん質問全然答えてくれないもんねだから、何でも!」




「そうそう。自分のこと、全然話してくれないもん」

「何でだろ?大学の質問とかは詳しく答えてくれるのに」



「それでね、喋ってくれるんだ!って思っていい感じになった時に彼女いるの?とか聞こうとしたのにーーー」









「栗林っていう奴がね、志桜里ちゃんの質問をしたの」


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