きっと、明日も君がすき。


それを見た瞬間、迷惑かな、なんて考えず飛び出す。




そして、そのまま結真くんの隣へ。



傘の、中へ。

「寒いから早く帰りたい」





一言。私を見下ろした結真くんはそう言って、歩き出した。

私は謝って、謝って今日の話をした。



待ってくれたこと以外はいつも通りだった。


待っててくれたことが嬉しくて、にやにやしてたら「きもいんだけど」って言われた。だけど、そんなこと以上に嬉しくて。





…それから、結真くんは先に帰らず私が来るのを待ってくれるようになった。




「ふーん。で、今日は急がなくていいの」

いつもなら真っ先に教室を出て行くはずなのに、ゆったりしている私に不思議に思ったらしい。

鞄を持ちながら麗ちゃんが聞いてきた。


「あ、うん。今日もね、部活に行くんだって」


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