きっと、明日も君がすき。

ポケットから、ミニタオルを取り出す。



そして、そのミニタオルをクッションにして怪我をしないように、と取っ手に貼られていたテープを剥がした。


全体ではなく、確実に手を置く場所にだけ。貼られてるカッターの刃。

指を拭いたあとミニタオルに包んで、ポケットに入れる。




誰が、とか。

どうして、っていう怒りの前にため息が漏れた。



…まだこんなことしてくる。

上履きを掴んでロッカーを全開にする。中に入れた手を抜くついでに、掴んだ紙たち。



「死ね」

「ブス」

どれも見慣れたありきたりの言葉たち。

一枚一枚、見ながら、ぐしゃぐしゃに潰した。

…まぁ、しょうがないか。


最後の紙を見て、納得して歩きだす。


「別れろ」「嘘つき」「…遊ばれてんだよ、バーカ」

< 84 / 156 >

この作品をシェア

pagetop