きっと、明日も君がすき。

胃は気持ち悪い。出したいのに出てこない。せき込めばせき込むだけ、生理的な涙だけが零れ落ちる。


「ハァ・・・ハァ…」




どういう、こと。

真央って子が結真くんの彼女さん?

麗ちゃんの足は部活中のケガじゃなくて私のせい?



一気に教えられた事実に、苦しくなる。……麗ちゃん。私に一言も、そんなこと言わなかった。





どんな気持ちで、あの日学校に来たのだろう。



どんな気持ちで部活中のケガだと嘘をついたのだろう。


どうして。私は気付けなかったのだろう。

優しい麗ちゃんが嘘をつくことくらい、気付けたはずなのに。




「…っ…」

ずるずると、壁に背を預けて座り込む。

【引退試合どころじゃなくなるよ?】

それは、私次第で麗ちゃんがもっともっと傷ついてしまうと言うことで。



これ以上ケガをさせることも、大会をダメにしてしまうことも、麗ちゃんを傷つけることも止めなければならない。

大会のことだけに集中してもらわないと。

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