君のとなりで
四歩目

素っ気ない side実結

午前中最後の世界史の授業中、窓際の席のこの場所はちょうどぽかぽかと温かい陽射しがさしこんで、まぶたが重くなってくる。

天気も気持ちよくて、こんなにもお昼寝に適する時間はない。

二年生も後1ヶ月たらずで終わっちゃって、四月からは高校最後の年だというのに、どうもあたしには緊張感がない。

また受験か…ここ、公立向坂高校は大学進学率はほぼ百パーセント、そのなかでも約3割は国公立大学へ合格するいわゆる進学校。

進学校のわりに行事の文化祭や体育会はものすごく盛り上がるし、何より部活も盛んだ。

特に颯が率いる男子バスケ部は県大会突破はもちろん、次の大会へもコマを進めて私立顔負けの実力。

偏差値もけっこう高くて中学三年生のとき、颯や早紀ちゃんとどうしても同じ高校に行きたくて猛勉強の末、なんとか合格したあたし。

この前入学したと思ってたのに、あっという間に受験生だ。

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