君のとなりで
「あっ、わかった!ありがとう!」

そのあとも一時間ほど勉強会は続き、10時近くを時計がさしたので俺はワークを閉じた。

実結は大きく伸びをしてぱたりとベッドに寝転がる。

お前さ、一応俺は男で、俺たちは付き合ってんだぞ?そんなことして、襲われたいわけ?

「眠たーい…このままここで寝ちゃいたい…」

すでにむにゃむにゃ言いながら目をうとうとさせている。

ここで寝たらどうなるかわかってんだろうな?ちょっとは俺のことも考えろって。こっちは理性保つのに必死だってのに。

こういうところ、やっぱりまだ幼なじみが抜けきってないんだろうな。仮にも付き合ってんだぞ?仮じゃねえ、本気で。

まあ実結を恐がらせるようなことしたくないし、泣き顔見たくないから何もしないけど。

後3分したら夢のなかに入ってしまいそうな実結の細い腕を引っ張りを起き上がらせる。

「ちょっと頑張りすぎ。もう今日は帰って寝ろ。当日倒れるぞ。」

「平気!もうちょっと頑張るね、おやすみ!」

そう言うと部屋から出ていった。
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