君と僕の一夜物語
「悪魔と契約してるらしいぞ」
「教会が黙ってねえな、そりゃ」
「子供を生贄に奉げるんだっけか」
色々と話し合うものの
これといった有力な情報は無い
「…そうですか。ありがとうございます」
「すまねーな兄ちゃん」
「また来てくれよ」
「…あ。魔女じゃねえが、
おもしれえ噂ならあんぞ」
立ち上がろうとしたとき
ふと話しかけられる
「それは、どんな」
「なんでも…孤児の面倒を見てくれる
でけえ館の主人がいるみてえだ
山ん中に住んでる変わり者で
そこに行くと孤児は幸せになれるとか
そんな噂ならたってるぜ」
「…その館の場所は?」
「そいつは分からねえ」
「それだけ聞ければ十分です
ではまた会いましょう」
今度こそ、立ち上がり
店から出て行った