兄貴がイケメンすぎる件


大丈夫だって、どんなに聞かされてもあたしの中の不安は消えない。

翔太が離れて行ったらどうしようって、そればかりを考えてしまう。

あたしはそんなことを考えながら、いてもたってもいられなくなって、台所で食器を洗っている翔太を後ろから抱きしめた。



「…世奈ちゃん…?」

「…っ、」



翔太が離れて行くかもしれない。


そう思ったら、寂しすぎて涙が溢れてきた。

翔太を信じてあげなきゃいけないのはわかってるし、こんなんじゃ翔太を困らせてしまうのもわかってる。


泣いても泣いても溢れてくる涙に、あたしは「こんなにも翔太が好きなんだ」と改めて思い知らされた。



「…翔太ぁ…」

「…」



あたしがしばらくそうしていると、翔太は一旦手を水で流して、それをタオルで拭く。

そしてあたしの方に身体を向けると、泣き虫のあたしを正面から抱きしめてくれた。



「…大丈夫だから、心配しないで?」

「…っ、」

「絶対離れて行かないって約束するからさ」

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