心も体も、寒いなら抱いてやる
みのりにとって一緒にいると緊張する宮古と丸1日過ごすこのロケが最大の山場だったので、正直丸山に代わってくれてほっとした。

静岡県のロケ地には、一緒に行くのであればロケバスを出すと丸山が言ってくれ、みのりも編集者が丸山ならそれでもいなと思った。

しかし俊が自分の車で行くからいいと、速攻辞退してした。


「沼津インターに朝7時に集合だよ。やっぱりロケバスで寝ていった方が楽だったんじゃない?」

前日になってもロケバスに未練が残るみのりは、家に向かう車を運転しながら恨めしそうに俊を見た。

「ロケバス走るの遅いもん。それと運転中にこっち向くな。危ないだろ」

「一応念押ししておくけど、私の運転、時速60キロ出せたらいい方だから」

「安心しろ。みのりの運転はもはや期待してない。ところで明日、お母さんの病院は?」

「さすがにその時間は面会時間じゃないし、あとは手術の日を待つだけだから大丈夫」

「そうか」

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