心も体も、寒いなら抱いてやる
まるで無理やり付加価値をつけて商品を売りさばくセールスマンのようだ。

「じゃあ問題はないはね。ルカの送迎に使う車はとりあえずルカの自宅ガレージに運ぶけど、みのりさんの家に置いてもらっても結構よ。都合のいい方で。それと名刺もすぐに手配してお渡しするわ。ということでよろしくね」

みのりと、そして念のために花蓮にもルカの今月のスケジュールのコピーが渡され、2人は事務所を後にした。
なんともう明日からマネージャー業がスタートするらしい。

気が重い。

「ねえ、私、ペーパーなの知ってるよね。運転できる気がしないんだけど」

「ゆっくり走れば大丈夫よ。それに無理だったら俊が運転すればいいんだから」

「そんな無茶な」

「いいのよ。無理して引き受けてもらっているんだから。私もできることがあれば手伝うからさ」

そういってパンとみのりの肩をたたいた。
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