想い焦がれるのは。


そんなことを考えながら、今日から私が過ごすことになる2年4組の教室に入った。
私の席は、廊下側の一番前。窓側の一番後ろの席が私の中ではとても憧れの席だが、女子で出席番号が一番の私は今までになったことがない。

荷物を置いて、自分の席に着くと後ろの人に肩を叩かれた。

「わっ!え、な、んですか?」

突然のことに驚いた私は、びくびくしながら後ろを向いた。

「そんな驚かせた?!ごめん!私、浅利 柚(アサリ ユズ)っていうの!同じ苗字だから勝手に親近感湧いちゃって話しかけたんだけど・・・​ごめんね?」
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