あの日、僕等は罪を穴に埋めた─secret summer─
どうやら俺の祈りは通じたらしい。

翌日、夢の続きを見ることなく覚醒できた。ただ、余りにも強く願い過ぎたせいか、見た夢そのものを忘れてしまっている。

忘れてしまったのならば、都合がいいじゃないか。そのまま気にするな。捨て置け。夢に囚われている場合ではないのだから。


「準備ができたら出よう」
「……おう」
「了解」


出鼻を挫かれ、邪魔が入った昨日のリベンジ――とは言っても今回は直接森に赴くわけではない。今日の俺達の行き先は河川敷。


「俺ら、ホントどうしようもねえな」
「……幸次」


見るからにがっくりと落とした肩に手を伸ばし掛け、そのまま空を掴む。今の俺になにが言える。なにも言えやしないだろうが。


「行こう」
 
< 47 / 173 >

この作品をシェア

pagetop