終わりかけの永遠に
「ねぇ、騎田千歳くんでしょ?返事してよー」

「...なんの...用だ」

「いやー?久々に同級生に会ったら、話しかけるのが普通でしょ」


4人の男子生徒が、悪意に満ちた目で騎田くんを見ている。


「ねぇ、もしかしてそれって、ギター?」


騎田くんはギュッと拳を握ったまま、俯いている。


「へぇ~、酷いねぇ。大事な友達見捨てといてバンドやって、彼女作って、幸せそうだね~」

「あれはお前らが...っ!」

「お前も分かってんだろ?自分のせいだって。自分が殺したんだって、分かってんだよなぁ?」

「やめろ...」


騎田くんのせい?殺した?
意味が分からないまま、私は突っ立っていた。

ただ、分かるのは、騎田くんが辛そうだってこと。
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