終わりかけの永遠に
「次はこれで」


明が次に書いた歌詞は、『誰にも届かない叫び声を声が枯れるほど上げた』という歌詞。


俺は、『何度も叫び 諦めかけた頃に声が聞こえた』と書き、明に渡した。

すると、明は小さく笑い、『自分と同じように叫ぶ誰かの』と書いて俺に渡した。


『その声の方を彷徨い歩いて』

『気がつけばここにいたんだ』

『君がいるこの場所に』

『お互いの叫びに気づいた唯一の存在』

『そんな君との歓喜の叫びが』

『世界の誰かに届きますように』

『その叫びが誰かを救えたら』

『夢を掲げ世界に叫んだ』


気づけば二人とも夢中になっていた。
そして、書き終えると、二人で笑いあった。
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