病的に両価的

白紙

『白紙』


八月のカレンダー
下線を引いた金曜日
あの日のままの僕らの世界

華奢な背中が
蒼く白く
染まっていくようで

瞬きもせずに見つめてた

この先の僕はどうなるんだと
呟いてる暇もない

すべて塗り潰すように
はしゃいでた君はもう
夜空に溶けて
消えてしまった

どうしたらいい

欠けたはずの世界の色は
変わらず今日も美しいけれど

白紙の中に君を描いて
水に溶かして
そっと流して

そうして僕は
君を忘れる算段をする


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