優しさに包まれて
そう伝えてから、恥ずかしくなって俯いた私。

『俺も嬉しいよ…。彼氏がいるって聞いてたし、優希が幸せなら、このまま俺の気持ちを言わずにいるつもりだったから。』

『部長が昨日、きっかけを作ってくれなければ、私たち、ずっと、お互いの気持ちを知らないままでしたね。』

私の言葉に

『俺は…。実は10日くらい前に、優希が俺のことが好きだって言ってるのを聞いちゃったんだよ。』

部長は、苦笑いで答えた。

ビックリして顔を上げると、部長は顔を赤くしたまま向き合っていた体を正面に向けて左腕を伸ばし私の肩を抱きながら、話し出した。
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