舞*姫-mai*hime
*舞姫。

*匂いと罪。

-美咲side

高校生活も残りわずか。

龍神関係者しか出入りしない校舎の屋上で
1人風にあたっていた。

学校ってほんと退屈。

…あ、幸希。

下を見下ろすとベンチで横になり寝ている幸希がいた。

いま授業中なのに。

サボってるあたしが言えたことじゃないけど。

「…美咲?」

『あ、サボリだ~』

屋上に入ってきたのは

金髪頭を掻きながらあくびをする祥だった。

「お前もだろ」

『あたしは保健室って事になってるから大丈夫なの』

「ここ屋上」

『気にすんな』

あたしの隣に祥がきて、

一緒に風にあたる。

『ここ、気持ちいよね』

「…そーだな」

タバコに火をつけた祥は眠そう。

「ふー…」

祥が吐くタバコの煙の匂いに切なくなる。

竜がすってたタバコと同じ匂い。

『…祥、キスして…』

あたしが言うと

口からタバコを離して片手であたしの頭を引き寄せた。

竜とキスするときはいつもこの匂いだった。

『…竜、もっと…』

また知らぬまに祥のことを竜って呼んでいたことに

あたしは気づかない。

ただ深いキスに、祥の制服をにぎるだけ。

風が吹いて祥の吸いかけのタバコが転がっていった。

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