私の決心
「お~い、大丈夫か?」

武田部長が私の顔を覗き込む。

「すいません。私調子に乗って飲みすぎましたね。」

でもちょっとふらつくくらいで何とか家に帰れそう。

気分はフワフワしている。

「その辺でタクシー拾って帰ります。今日はありがとうございました。」

「送っていくよ。その辺で倒れたら、半分俺のせいだからな。」

武田部長は私の肩を抱えると、タクシーに同乗した。

タクシーの中では、お互い何もしゃべらなかった。


「ありがとうございました。」

私はタクシーの中で少し酔いが醒めたようで、家に着いた時にはしっかりと歩く事が出来た。

「また明日な。これだけ世話をかけられたんだ、あの話頼むぞ。」

にこやかに笑ってタクシーの中から部長が声をかけてくれる。タクシーを見送って、私は家の中に入った。
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