私の決心
「おいしい。」

私はカップを見つめながら、思わず言ってしまった。

「そうだろう。やっと見つけた俺のお気に入りの味。橋本の口にも合うみたいだな。」

「はい。香りも良いですね。ちょっとこだわっているって感じですね。」

「このコーヒーを飲んだ時、これだって思ったんだ。」

とても嬉しそうに微笑む部長。

私までほっこりとしてしまう。

このままだとすっかりくつろいでしまいそうだ。

「俺の条件の希望を言ってもいいか?」

私は首を傾げた。

どういう事だろう?

「絵は途中では見せない。完成してから見てもらうよ。それから、モデル代はなし。その代りその日の昼夜の食事はこちらで出すか、外食をする。もちろん食事代は俺が出すよ。それと…。」

「ん?」
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