私の決心
「俺はお前と子供を養うくらいの蓄えは十分ある。それどころか、実は定年後知り合いの会社を手伝う約束になっている。もちろんお前はそのまま今の会社で働いたらいい。こんないい条件、他にはないと思うぞ。その準備はきちんとして来たんだからな。」

一大決心を口にしたせいか、部長の口は滑らかになった。

「あの…。」

「どうした?」

部長が顔を上げたようだ。

「もう少し考えさせてもらって良いですか?正直、私も部長といるとすごく居心地が良いんです。でもそれがどういう気持ちかまだ分からくて…。ましては結婚なんて、私もう40歳ですよ。妊娠だって出来るか分からないですよ。」

私は今思っている事を告げた。

でも部長の申し出は嬉しいと感じた。

「本当は子供の事はどっちでもいいんだが…。でもそういう理由がなければ、お前の中に結婚する意味がないんじゃないのか?それに俺はどうしてもお前と居ると、子供がいる未来しか想像が出来ないんだ。」

部長はいつにもまして優しい表情をしている。

すべての緊張が解けたようだ。
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