好きを百万回。


そう言えば志田くんはあれからどうしたんだろう・・・・・?

「志田の心配なんかするなよ。アイツ、来週から雑用を押し付けまくってやる」


野波さんが黒い・・・・・・・・・・?

拉致監禁って犯罪じゃ・・・・・・・・・・?

色んなことが頭に浮かぶ。


2年前、別れを告げて以来足を向けなかった野波さんの家。

再び足を踏み入れてもいいのだろうかーーそんなわたしの逡巡とか躊躇いとか全て無視して野波さんに連れ込まれた。

わたしをソファーに座らせて、荷物を傍らに置く。

「花束はとりあえずバケツに突っ込んどいた」

「あ・・・・・ありがとうございます」

野波さんが隣に座り、抱き寄せられた。
昨夜から数え切れないほどされているのに、今またされるキスに胸が震える。

唇がほんの少し離され、感じる熱い吐息。

「あーーー・・・・・やっと取り戻した」

そう小さな声で零した野波さんにまた唇を塞がれた。

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