夢追う私たち
カランカラン…

「いらっしゃいませー
おー、お疲れ様!!ミュー、久しぶりだな。」

いつものようにマスターが声をかけてくれる。

「久しぶりー、今日はイートインスペース空いてる??」

「おー、奥の4人がけの席空いてると思う。
おーい、悠貴ー案内たのむー」

「はい…おー、倉持おつか…げっ…」

??

店の奥から浅田さんがでてきたが、
なんだか様子がおかしい。

「よっ、久しぶりー悠貴」

私の横には、満面の笑みの美雨さんがいて…
なぜだか浅田さんの事を悠貴って呼び捨てにしてて…
浅田さんなんて、営業スマイルなんてどっかいって
ひきつっている。

まったく何が起こってるのかわからない。
この二人知り合いだったの…?

「んだよ、姉貴…」

ん…?





「あねきぃぃぃぃ?!?!」

思わず叫んでしまった。
姉貴?お姉さん?
いや、美男美女の姉弟…そこは納得だけど…

確かに二人を見比べると目とかそっくり。

でもそんな話ひとっことも…

「あれ、菜耶さん知らなかったんですか?」

「いやいや、逆に玲ちゃん知ってたの…?
びびるわ…てか、この6ヶ月…どちらとも会話することあったのに、その話題が一度も出ないって凄いわ。」

「なぁーにぃー、悠貴。菜耶ちゃんに言ってなかったの?」

ニヤニヤしながら美雨さんが浅田さんを肘でつつく。

「っせーなぁ。どーでもいいだろ、別に。
わざわざ言うことでもねぇし。
それより、どうぞ奥。」
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