やばいトコを見られたっ!
「ありがとう……」


「いや、いいよ。じゃあな」


「え!?ちょっと待ってよ!」


イッシ君が立ち去ろうとしたので、あたしは思わず彼の足にガシっとしがみついた。


「なんだよ?」


イッシ君が、無表情であたしに視線を落としてくる。


「どうして行っちゃうの!」


「どうしてって?」


「今の、このあたしの状況!

どう見ても普通じゃないでしょーが!

それなのに、ほっといて行っちゃう気!?」


「ほっといてって……いちおう、ジャケットは貸しただろ」


いや、それはそうだけど、それだけじゃなくてさ!

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