もう一度、あいたい。






「…二宮さん?」




ゆっくり、私の前に立った彼女は、微かに笑った。





「…は、はい」




「そう…。あなたが」





清水のお母さんはしゃがみ込むと、あたしの右手を両手でギュッと握った。





「拓哉ね、家でよくあなたの話をしてた。隣の席に、面白い奴がいるって。




拓哉は、きっと…あなたのことが好きだったんじゃないかな」







< 19 / 27 >

この作品をシェア

pagetop