十日目の判決 -完-
結希は、膝の上に両手を重ねて置いた。
「いのちゃん、木村くんが優しいのはあたしが一番知ってるよ」
「そっか」
結希のはにかみ笑いを久々見た気がした。
「いのちゃんは椎名くんを見てる?」
………………は?
「ふふ、大丈夫だよ。私と椎名くんが浮気してることはないよ。本当に。」
私は表情を変えたつもりはなかったが、顔に出ていたのだろうか。
いつもと同じようにはにかみ笑顔を結希は見せたけど、どこかひきつっているような…そう私を思わせた。
私は椎名のこと、見てきた。
ずっと見てきた…。