【完】好きになれよ、俺のこと。
───確か安堂くん、ここら辺にいたよね?
久しぶりに来た体育館裏は、相変らず人の気配がないほど静かだった。
安堂くんと出会ったのも、ここなんだよね。
告白されてる現場に、偶然居合わせちゃったんだっけ。
それから仲良くなって、たくさんおしゃべりするようになって……。
って、思い出に浸ってる場合じゃなかった!
安堂くん捜さなきゃ。
でも、安堂くんの姿はどこにも見当たらなくて。
ここら辺にいたはずなのになぁ。
と、キョロキョロ辺りを見回しながら一歩踏み出したその時。
「……好き。
私やっぱり叶翔の事が好き」
ふと、近くから女の人の声が聞こえて、思わずビクッと肩を震わせた。