【完】好きになれよ、俺のこと。
「柊くん…! どうしよう……!」
泣きそうになりながら、柊くんを見上げる。
「おっ、どうした!?
俺で良ければ、話聞くよ?」
そう言って、私の机の横にしゃがみ込んで、話を聞こうとしてくれる柊くん。
なんて優しいんだろう…!
柊くんが天使様に見えるよ〜!
それじゃあ……天使様のお言葉に甘えて、ちょっとだけ相談しちゃおうかな……。
「あのね、私を水から庇ってくれた友達が風邪引いちゃったみたいなの……。
私のせいで風邪を引かせちゃったなんて、申し訳なくて……」
最後の方に行くにつれて、どんどん声がしぼんでいき、しょんぼりしていると、
「陽向ちゃん」
柊くんに、そう名前を呼ばれた。