偽りの自分。
『アハハ』



吉野が皆に向かって笑顔を向ける。




な、なに....?



あたしは、皆のミス。


その座を、吉野絵理花なんかに取られたってこと?




嘘だ。

昨日のことだけで、
吉野がミスになるなんて。


あり得ない。




『ていうか、ぶっちゃけ
桜田ムカつくよね。』



み、美香.....?



『ホント。性格悪そうじゃん?
確かに、完璧だけどさ~まあ怖いから本人には言えないけどね?』



雫.....。


周りの女子はアハハと笑う。



あたしがいること、気づいてない?



その中で、吉野だけは笑っていなかった。



『...なんで、悪口言うの?しかも、本人がいる前で。』


吉野が真顔で言うと、皆が教室を見渡し、あたしがいることに気づいた。


女子の中で、美香と雫はやってしまったという顔をしてみせた。
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