君はあたしの天然王子
―翌日
今日は早起きをしたから、いつもより早く家を出た。
いっつも遅刻ギリギリだしね…
今日も尚陽くんと電車いっしょだと良いな。
なんて思いながら歩いていると…
「おい」
ふいに後ろから声を掛けられた。
この声…
あたしは、そーっと後ろを振り返った。
「美奈!」
「せ…先輩…」
ど…どうして会っちゃうの!?
あ…そうだ!
昨日の電話のこと聞こうかな?
いや…でも…
「美奈、どうせ電車いっしょだろ?駅まで行こうぜ?」
「えっ…?」
な…何!?
「べ…別に良いです…。1人で行けますから…」
「何?彼氏が気になるわけ?」
当たり前じゃん!!
尚陽くんに見られたら誤解されちゃうかも…