君はあたしの天然王子
先輩と初めて過ごす夏は…いっぱいデートして いっぱい一緒にいる予定だったのに…
そんな夢も見事に崩れ去ったわ……
あたしは先輩にフラレて肩を落としながら自分の教室へと戻った。
「あっ! 美奈どこ行ってたのぉ?」
「佳奈美ぃ~……」
あたしは親友の佳奈美に全て聞いてもらうことにした。
――……
「へぇ~…。それでフラれちゃったんだ…」
「うん…。まだデートも二回しかしてないのにぃ…」
「大丈夫だよ! 美奈は可愛いんだから すぐに彼氏出来るって!」
「佳奈美……ありがと~…」
明日から夏休みだってのに…
出だしから楽しくないじゃん…
「彼氏…か…」
欲しいようで欲しくない。
フラレるのは やっぱ辛いよ
大大大好きだったんだもん
あたしを…
ずっと愛してくれると思ったのに……