君はあたしの天然王子
「ねぇー尚陽ってばー」
あっ…いけない!
悠佳と一緒に居ながらも、また美奈ちゃんのこと考えてる。
別に好きとかじゃないのに…何だろ?この感覚…
でも、もし…
オレが美奈ちゃんの学校に転校してなかったら、頭の中は悠佳でいっぱいだったのかな?
あぁ~…考えれば考えるほど分からなくなる…
「あ…私そろそろ帰らなきゃ!またね尚陽!」
「うん」
悠佳はオレに軽くキスして、カフェを出ていった。
はぁ…
思い浮かんでくるのは美奈ちゃんの顔…
神様 仏様 飴の神様…
このフワフワした気持ちは何なんでしょうか…
オレは砂糖たっぷりのコーヒーを飲み干して、カフェを出た。