~恋に気付くとき~
「ちぇっ、またね、結ちゃん」

そう言いながら、お兄さんはいなくなった。

「本当っ、ごめんっ。悪い奴じゃないんだけどさぁ。」


「全然だいじょぶだよっ、明日実。」


お兄さんは、大学三年生。
明日実と雰囲気が良く似ていた。
背も高いし、カッコ良かったな。


トールちゃんより大人って感じがして…。

実際大人だもんね。


「で、結?」


「へ?」


「最近元気ないけど、何があったの?」
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