イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
そんな私達の様子を楽しそうに眺めながら、秘書の榊さんが後ろをついてくる。

秘書の人に泣きついても無駄だろうな。

白い高級外車の後部座席に無理矢理乗せられ、鷹司さんが私の横に乗り込んでくる。

私は納得できなくて、彼に姉の長所を訴えた。

自分と鷹司さんのようなハイスペックな男なんて不釣り合いもいいとこで……。

「でも……姉の方が美人だし……頭もいいし……胸があるし……」

胸があると言うのは余計だったかもしれない。だが、私は気が動転していたのだ。

お願いだから私を巻き込まないで!

君には用はないって言ってよ!

「三回目だ」

鷹司さんが冷ややかに呟く。

「は?」

何の話?
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