ねえ好きって言って 【完】
あ~めんどくせー。
もう学校かよ。

9月入ってんのに
まだ暑いんだけど。




下駄箱で靴を履き替えていると
俺を待ち構えていたかのように
女たちが群がり出した。




「相良くんおはよっ♪」

「夏休み何してたのー?」




あぁもう、うっせーな。
静かにしろよ。




全て無視をしても
女たちはキャッキャいいながら
俺の後ろをついてきた。




「そういえばうちのクラスに転校生くるらしいけど、それがすっごいかっこいいらしいよ!」

「えっ?そうなの?でも相良くんには敵わないでしょ~」




ふと、歩いていた女たちの
話し声が耳に入った。

へ~転校生くるんだ。
ま、関係ないけど。




だが何となく心のどこかで
嫌な予感がしていた。

…モヤモヤするな。
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