―ある日―
内臓、痛ぇ。

でも、大したこと無い。

この程度。

ちょい本音を言った所為か、軽く袋にされかけてる。

でも受け身が取れるから、ダメージは低い。

オレは絶対に手、出さない。

出すと後がメンドイ。

たくっ、元気だな。

「先生ーこっちっスよ!タバコの臭いがする!!」

「………」

「やべっ先コーがくる!!」

「おいっ行くぞ!」

逃げ足は一人前なのな。

パンパンッ

土を払う。

たくっ……。

「圭くん!平気か?」

やっぱお前か。

血の味がする。

ペッ

血痰だ。マンガみてぇ。中切ったな。

「正志、何してんだよお前。手出すなよな」

「圭くんがヤル気なさそうに見えたから…」

まぁなぁ。

「正志、どっから見てたんだよ」

「結構、初めの方」

バツ悪りぃ。

「久しぶりに圭くんの喧嘩、見れるかと思って。てか、圭くん強ぇのになんで反撃しないんだよ?」

「一応、優等生だからな。問題おこすとメンドイ。つか、お前イツの話してんだよ」

「じゃあなんで吹っ掛けるような事してんだよ」

せぇなぁ。

「なんでもいいだろ」

「圭くん!」

ゴミ箱を拾って正志に押し付ける。

「オレのクラス。戻しといてよ」

「圭くん、どこ行くんだよ」

「飯。まだ買ってねぇから」
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