君のいいところ、1つしか思いつかない。





「わ、混んでるね」




そう言って辺りを見回す紗月ちゃん。



「紗月ちゃん、どこ行きたい?」


「うーん、綿あめ食べたい!」


「ん、了解」






紗月ちゃんの小さくて温かい手を握って、綿あめの列に並んだ。



手を繋ぐだけで緊張するなんて、俺、そんなキャラじゃないはずなのに…。




ふわっとした綿あめを、幸せそうに食べる紗月ちゃんはすごく可愛いと思う。




小さい子どもみたいな笑顔に、俺も思わず笑ってしまった。








< 274 / 296 >

この作品をシェア

pagetop