私の横に居る人

「これからが本題なんだけど…、悠ちゃんは健の事どう思ってるの？」

「良い先輩だと思います。でも付き合うとか…そういう相手とは考えられません。」

響子先輩の雰囲気から、ここは正直に自分の気持ちを伝えなくてはいけないと思った。

「実は、告白されました。返事はまだしていません。でもお断りするつもりです。」

「ちゃんと答えてくれてありがとう。実はね、悠ちゃんが健の事を好きなら、きっぱりとあきらめようと思ってたの。でもそうじゃなかったら…、あきらめないわ。何度でもぶつかってみようと思うの。」

響子先輩は本当に素敵な人だ。目がきらきらと輝いている。

「私が言うのもなんですけど、応援しています。」

いつか響子先輩の思いが健先輩に届くといいな。

そう思った時、ある人の笑顔が浮かんだ。

「智樹の事はどう思う？」

心を見透かされたのかと思って、ドキッとした。

私がどぎまぎしていると、響子先輩は満足そうに私を見た。