私の横に居る人

「ふふふ、悠ちゃん可愛い。」

「智樹に私が相談していた事は知っているわよね？智樹も好きな人が居るんだって。どうも一目ぼれをしたみたい。でも相手は近づいても近づいても智樹の気持ちに気が付いてないみたいなんだって。」

意味ありげに私を見つめる響子先輩。

「あれだけ恰好良いのに、彼女が居ないなんておかしいと思ってました。」

何で私気落ちしてるんだろう。

やっぱり智樹先輩には、好きな人が居るんだ…。

そりゃそうだよね。

彼女が居ない方がおかしいくらいだもん。

雰囲気も良いし、何より人に優しい人だもの。

「だから今度は私がお手伝い出来たらなって思ってるわ。」

楽しそうに響子先輩は笑った後、私をもう一度チラリと見た。