私の横に居る人
ちょっと大げさなくらいの歓迎ぶりだ。

その横にもう一人の男の人がいる。

「こいつ同じ工学部2年生の斉藤智樹(さいとうともき)。俺の連れだ。ついでにこいつもよろしくな。」

そう小野田先輩はその人を紹介する。

「俺はついでかぁ~。まっ、いつもこんな感じか。よろしくね。」

隣の人、斉藤先輩がふんわりと微笑んだ。

「私、矢田麻帆です。」

「あっ、石野悠です。」

私達は、反射的に自分の名前を告げた。

「石野…。」

斉藤先輩は、あっというような顔をした。

「この子じゃないのか?」

小野田先輩がニヤリと笑った。

「智樹は悠ちゃんの事を知ってるの?」

不思議そうに寛人先輩が聞いた。

「多分ね。その辺は、また追々聞いていく事にするよ。」

意味ありげに智樹は悠に視線を向けた。










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