私の横に居る人
外はとっくに暗くなっている。

「悠。」

背中から智樹先輩の声。

そのまま抱きしめられる。

「どうした?やっぱり今日は止そうか。…でも一緒にベットに寝てくれるかな?」

私は首元にまわされた先輩の腕に触れた。

「…先輩にお任せします。先輩となら大丈夫かも。」

私のかすれた声。

「…智樹って呼んでくれるかな?悠。」

そういうと先輩は私をお姫様抱っこすると、ベットへ私を下ろした。

「本当に無理しなくても良いんだよ。俺達にはこれからたくさんの時間があるんだから。」

私は先輩の首に手を回すと、初めて私からキスをした。

そして先輩に笑いかけた。

「…良いんだね?」
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