私の横に居る人
どれくらい私は意識を飛ばしていたんだろう。

目を開けると、大好きな智樹の笑顔。

「悠、可愛い。」

「やだ!」

私は恥ずかしくて布団で顔を隠した。

「顔を見せてよ、ねぇ、悠。」

智樹は布団を下げて、私の顔を覗き込む。

そしてふんわりと優しいキス。

「怖かったかな?でもありがとう。」

布団ごと抱きしめられる。

「好きだ、大好きだよ悠。やっとやっと手に入れた。」

私は頷いて、ただ自然とあふれる涙をそのままに智樹になされるままだった。

朝まで何回愛し合ったのだろう。

外が明るくなる頃、私達は抱き合いながら心地良い眠りについた。

目を開けると、目の前に智樹の顔。
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