私の横に居る人
少し帰りが遅くなった。

お母さんには連絡済だけど何か言われるかな?

一人っ子だとこういう時、かなり心配させるのよね。

麻帆と日頃のストレスを晴らすかのようにしゃべりまくった。

また受験勉強頑張れそう。

やっぱりこういう時間は必要だよね。

あれ?家の前に人の影。誰だろう?

「ただいま、お母さんどうしたの?」

「あら、悠、お帰りなさい。お父さんの会社にバイトに来ている学生さんが、うちでご飯を食べていったの。あなたも居れば、大学の話が聞けたのに。」

「そうなんだ~。」

私は気のない返事をした。

お父さんの知り合いの人なんて、話しても遠慮しちゃうだろうな。

その人の方をチラッと見た。

私の方からは少し離れている上に暗い為、人がいる気配が分かる程度だった。
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